KUMIKO STOOL

納期：約１週間
✳︎受注製作のため、在庫切れの場合は入荷まで約２ヶ月かかる場合があります。

商品サイズ・仕様について

サイズ：幅 450 x 奥行き 290 x 高さ 420 mm（座高390mm）
素材：ブナ材
仕上げ：オイル仕上げ　または　オイル仕上げ　X 墨塗装
重量：約2,3kg
耐荷重：80kg

KUMIKO STOOL

紙を撚ることで作られた紙紐は
昔から椅子の座面や背もたれに
使われてきました。

日本では
明治以降にイギリス家具などが輸入され
松本民芸家具など独自な発展を遂げていきます。

北欧家具でも
ペーパーコードをはじめ
海藻を拠って作られた紐など
民衆家具にも良く見られる
素材と技術です。

スウェーデンでアンティーク家具を
買い付けている際にも
時々、100年以上前の
ペーパーコードの編みが使われた椅子を
見つけることがあります。
木部の貫は痩せて
接合部が頼りなくても
椅子としての役割を果たしているのは
ペーパーコードを編む事が
単なる座面クッションとしての機能ではなく
締め付ける事で
椅子の構造として椅子を支えているからです。

ペーパーコードの椅子をデザインするにあたって
ペーパーコードを編む意義を説明するような
椅子を作りたいと思いました。

ペーパーコードを編むことによって
ペーパーコードが木部を締め付ける力を応用して
ノリを一切使用せずに十分な強度を得ることができるデザインです。

デザイナーから職人へ、職人から職人へ、技のバトン

長野県・軽井沢町在住のデザイナー「須長檀」、安曇野在住の木工職人「小原実」、ペーパーコード製作は安曇野在住の「金澤知之」。

軽井沢のショップNATURでは定期的にペーパーコードで座編みをして製作するスツールのワークショップを開催しています。このワークショップから生まれたのがKUMIKO STOOL です。

ワークショップを開催する度に、新しいスツールをデザインするのは、ワークショップに参加していただいている方々が
大変熱心で何度も足を運んでくださる熱意にお答えしたいという想いからでした。
正直なところ、せっかくワークショップへお客様にお越しいただくのであればというので、新しいデザインをしたいというのを理由に、金澤さんの工房に集まり、小原さんと３人でデザイン開発の話をする楽しい時間を過ごすのが本当の理由かもしれません。

ペーパーコード製作の第一人者である金澤知之さんからペーパーコードの歴史や技術のお話しを伺いながら、スケッチを進めていくと、家具メーカーの開発部に在籍していた小原さんの木工職人としての知識と技術が加わり新しいデザインが生まれていきます。

「ヨーロッパの古い椅子のペーパーコードを張り替えることがあるのだけれど、貫やホゾが痩せて木部がスカスカになっても椅子と成り立っているのはペーパーコードが椅子を四方から引っ張り固めているから」

KUMIKO STOOL は、金澤さんから伺ったこんなお話から始まったデザインです。

その形でしかありえなかったデザイン

シンプルなデザインを行うということはある形状を単純化、簡略化することではなくて
それ以外では成り立つことはできないようなカタチでありたいと思います。
ペーパーコードで座面を編むということが、スツールのカタチを宿命づけるようなデザインを目指しました。

何一つ省くことのできないデザイン

最低限の材料で作られたスツールは全ての部材に意味があり役割があります。

工程1. ペーパーコードを巻く前の全ての材料

スツール成り立たせるための最低限の部材で出来上がっています。

工程2. ペーパーコード職人の手しごと

仮組みをした木部にペーパーコードを編み込んでいくことで強度が生まれる。

工程3. 木工職人の手しごと

自立できないはずだった木材構造がペーパーコードを編み込むことで各木材がしっかり組まれスツールとして成り立ちます。

工程4. 椅子張職人の手しごと

座面の内側には、解いた紙紐が詰め込み心地よいクッション性を生み出します。

丸棒の秘密

紙紐を編むことによって締め付けられる力を応用。のりを使わずに十分な強度を得ることができました。下部に取り付けられた丸棒の部材は上部を締め付けることで狭まる脚を広げる役割を持っています。

配送について

ヤマト便140サイズにてお送りいたします。

料金に送料が含まれております。

離島へのお届けは別途配送料が加算されますので事前にご相談ください。