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デザインができるまで KOJACHAIR 002

デザインができるまで KOJACHAIR 002

KOJA CHAIRの輪郭が見え始めたのは掌に乗るほどの小さな模型作りの過程でした。それはバルサ材と小さな釘と紙を使った粗末な模型です。折り畳みの椅子をデザインするにあたり、その椅子が本当に美しく折りたためることができるかを確認するにはスケールの模型を作ることが望ましいと思います。折り畳み機構を考えるには紙の上のスケッチでは不十分だからです。木材の長さと回転軸の位置と座面の長さを調整しながら、最適な折りたたみを見つけていくパズルを組み立てるような行為は自動的に形が決まっていく、ある意味、気のゆくまま形がオートマチックに決まっていく時間です。それに加えて紙の上の論理を1/7スケールの掌で確認する行為はデティールや座り心地がまだ、形状の決定から影響を及ばさない自由な領域にあります。それはまるで機械仕掛けのような折りたたむという行為に従順な部品的な潔さを纏っています。

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